まず、どんな投資家でも損切りは避ける事は難しいとされています。
その時に投資家が必要以上の含み損を抱えないようにする為に、各FX会社は各自の対策を法令に則って行っています。
今回は、追証とロスカットの説明を教えつつ、更には海外FX会社で可能なゼロカットシステムについて紹介していきたいと思います。目次
用語解説・計算方法
この辺は、FX会社によって言い方が少し違ってきます。
その為、今回はヒロセ通商を参照して用語の解説をしていきたいと思います。
必要証拠金額
必要証拠金とは、ポジションを持つときに必要となる担保金を「必要証拠金額」といいます。
必要証拠金はFX会社によって異なりますので、自分が利用しているFX会社を確認しましょう。
大体、レバレッジ25倍の場合は取引金額の4%、レバレッジ10倍の場合は取引金額の10%が目安となります。
有効証拠金額
有効証拠金とは、FX会社に預けている証拠金に、保有しているポジションの含み益を加え、含み損を差し引いたものを言い、以下の計算式で求めることができます。
有効証拠金額 = 証拠金 +(含み益 ー 含み損)
ポジションを保有すると、取引している通貨ペアの為替レートの変動に応じて含み益・含み損が生じることになります。
この式からもわかるように、ポジションを保有しているとき有効証拠金は含み益・含み損に応じて変動することになります
発注可能額(余剰証拠金)
発注可能額(余剰証拠金)とは、新たにポジションを建てるときに利用できる証拠金の残高となっており、以下の計算式で求めることができます。
発注可能額= 有効証拠金 – (必要証拠金 + 出勤依頼額※1 + 発注証拠金額※2)
※1…出勤依頼額とは、受付中の出金指示金額のことを指します。出金可能額の範囲内でないと出金できません。具体的には下記のようになります。
「預託証拠金額>有効証拠金額」の場合
有効証拠金額から必要証拠金額と発注証拠金額を差し引いた金額となります。
「預託証拠金額<有効証拠金額」の場合
預託証拠金額から必要証拠金額と発注証拠金額を差し引いた金額となります。
※2…発注証拠金額とは、注文中で未約定注文の必要証拠金額に相当する金額のことを指します。具体的には、「指値」や「逆指値」などです。
有効比率(証拠金維持率)
有効比率(証拠金維持率)とは、必要証拠金に対して占める有効証拠金の割合のことを指しており、以下の計算式で求めることができます。
有効比率 = 有効証拠金額 ÷ 必要証拠金額 × 100
ロスカットとは?
FXにおいてロスカットは、取引するうえで必ず理解しておくべき基本知識です。これからFXを始める初心者の方は、ロスカットの意味や注意点などをしっかりと押さえておきましょう。
ロスカットがある理由

ロスカットの単語自体の意味は、「損切り」です。
FX界隈では一般的に、FX会社が強制的にポジションを決済する時に「ロスカット」と言う言葉が使われます。
しかし、FX会社が強制的に損切させる事から、分かりやすいように『強制ロスカット』などとも言われるようです。
ロスカットとは、損失額が一定水準に達した時に損失額が更に大きくなるのを防ぐ目的で FX会社側で自動的に取引を終了させる機能です。この仕組みがないと、預託証拠金を全額失うばかりか、追加で資金を払わなければならない「追証」も発生する可能性もあります。
ロスカットがあることで、損失が確定はしますが、原則として最低限の資金が残るようになります。
いわば、投資家を守る仕組みと考えてください。
ロスカットの計算方法
・ロスカット基準額
ロスカット基準額※1 = 必要証拠金×100%※2
※1 ロスカット基準額…純資産額がこの金額を下回ると強制ロスカットされる値のことです。
※2 この100%はあくまで一般的な例であり、実際は証券会社によって異なります。
・ロスカットレート
(純資産額 ー ロスカット基準額)÷ 建玉数量 = x
-買い注文の場合-
計算時のBid ー x = ロスカットされるレート
-売り注文の場合-
計算時のAsk ー x = ロスカットされるレート
ロスカット基準額とは?
ロスカット基準額※1 = 必要証拠金×100%※2
※1 ロスカット基準額…純資産額がこの金額を下回ると強制ロスカットされる値のことです。
※2 この100%はあくまで一般的な例であり、実際は証券会社によって異なります。
ロスカットの計算方法
ロスカット = 必要保証金×100%
Question
取引単位:1,000通貨
必要保証金:4,000円(1ドル=100円とした場合)
ロスカット:100%
Answer
4,000円×100% = 4,000円
つまり、保証金が4,000円を下回るとロスカットされます。このように、計算によってどれくらいの損失を出すとロスカットが執行されるのかを求めることができます。
ロスカットの注意点
ロスカットを利用する際に、覚えておきたい注意点があるので紹介します。

ロスカットは間に合わないことがある。
ロスカットは、原則として預けた保証金以上の損失を防ぐ制度ですが例外はあります。
それは、上述したようにあまりにも急な相場の変動で暴落や暴騰が起きた場合はロスカットが間に合わず、預けた保証金以上の損失となる可能性もあります。
ロスカットがあるからといって高レバレッジなどリスクの高い取引は避けた方が賢明です。
何らかの理由でロスカットをあえて避けたいとき
ロスカットは損失の拡大を回避して資金を守るための制度です。
ただし、強制決済であることから結果的に意図しないトレードになってしまうケースもあるでしょう。
ここでは長期投資など何らかの理由であえてロスカットを避けたいときの方法を紹介します。
ロスカットとストップロスの違い
よく混同されやすいのが「ストップロス」という言葉です。
「ストップロス」とは、自分で損切りを行うことを指します。
「ロスカット」がFX会社が強制的に決済するのに対して「ストップロス」は自分で損切りを行うので注意しましょう。
2種類ある追証の徹底解説!
①追証その1 -FX会社が定めた証拠金維持率を下回る可能性がある場合-

まず、この追証が発生する前に、「証拠金維持率が弊社の強制ロスカット水準に近づいてますよー。」などの警告が届きます。そして、指定する証拠金維持率を割り込んだ場合に上記の図のような流れで追証が発生します。
この追証には、猶予がありFX会社が指定する日時までに追証を解消すると、今まで保持していたポジションを放棄しなくても良くなります。
つまり、証拠金を維持する為に当日以内に不足分を追加入金すれば、その取引が継続できるのです。
詳しい解消方法は、下記をご覧ください。
- ①追加証拠金学の入金を行う

保証金を追加入金することで、有効比率(=有効評価額÷必要保証金額)が高まりロスカットを回避できます。
ただし、その後も不利な方向へ相場が動けば、有効比率が低くなり最終的にはロスカットをされてしまいます。
明確な理由や戦略もなくただ資金を追加入金するのはおすすめできません。
初心者の方は追加入金をするのではなく、低レバレッジでリスクを抑えた取引を行うことが大切です。
- ②保有ポジションの一部決済

一部決済をしないと、FX会社が保持しているポジションを強制ロスカット(強制決済)する事になります。
この仕組みは「マージンコール」とも言われます。そして、この仕組みは日本のFX会社が全て採用している訳ではありません。(「ヒロセ通商」・「みんなのFX」・「FXTF」は証拠金維持率が低下しても追証が発生しないFX会社)
マージンコールがない(ロスカットまでの猶予が無い)FX会社のロスカット

マージンコールとは、追加保証金を入金・充当するポジションの決済をすればロスカットを回避できる「追加証拠金(追証)制度」の事を指します。
簡単にいうと、ロスカットになるまで猶予があるか無いかの違いです。
強制ロスカットが入ると、自分が持っている含み益も含めて全てのポジションが解消されます。さらに、FX会社によってはロスカット分の手数料を取るところもあり、まさに泣きっ面に蜂状態になります。
このような状態をなるべく少なくするべく「マージンコール」は存在しますが、マージンコールがないFX会社は日本にもあります。
マージンコールがないので、「①の追証はここでは発生しない事になります。」
しかし、マージンコールがないFX会社でも強制ロスカットは存在します。その時に、次の②追証には注意しないといけません。

ただし、マージンコールがあるか無いかでFX会社の選定を判断する必要はありません。
あくまで、自分が選ぶFX会社がマージンコールがあるか無いかだけを知っていれば問題ないと思います。
②追証 -口座資金以上の損失が出てしまった場合-

強制ロスカットですが、流動性の低下などで通常の強制ロスカットラインで約定できずに更に損失が拡大するというリスクがあります。
強制ロスカットは投資家の資金を守る為の仕組みで存在しておりますが、どのFX会社も「ロスカット判定時の生成レートでの約定を保証できません。」等の文言が書かれているはずです。
最悪の場合、自分の証拠金を大きく上回った損切りを強制的に行われるということがあるのです。
この時の不足金が、ここで説明している②の追証になります。
-②の追証が発生する時は、どういう時?-
基本何らかの要因によりフラッシュクラッシュが発生し、瞬間的な暴落・暴騰で市場参加者は需給の乱れた時に、②の追証が発生しやすくなります。
この要因には、経済指標や要人の発表などサプライズ的な要因が多く突発的に発生します。理由として、ある程度想定されらサプライズは市場内で織り込み済み(想定内)材料として判断されそこまで市場に影響を与えないからです。
故に、サプライズ的な要因は突発的で市場参加者が困難し需給が極端に乱れやすくなります。需給が乱れる理由は、下記の例を参考にしてください。
- ①為替に影響を与えるほどの「フラッシュ・クラッシュ」が起きる
為替に影響を与えるほどの「フラッシュ・クラッシュ」が起きると、相場の方向とは逆のポジションを持っている人は含み損を抱える事となり、証拠金維持率が下がります。
- ②マージンコールが来る、強制ロスカットが発生する
証拠金維持率が下がると追証を解消しようとする為、多くのストップロスや強制ロスカットが行われます。
基本は①の追証を解消しようとする為に行われます。それ以外にも、追証が発生しなくても予想外の含み損を対処しようとする時に見られます。
- ③相対取引が成立できず需給が偏り、片方向に注文が溜まる
最終的には、①の追証を解消するために多くの強制決済が行われる為に、相対取引で行われるFXに片方向の注文が溜まり、需給の偏りに拍車をかけるのです。
最近だと、2019年1月3日(木)に起きました。

早朝に、わずか5分程度で4円程度の急落しフラッシュ・クラッシュ後にドル円はすぐに107円台まで戻しました。理由は下記に書いてます。「アップル・ショック」を余計に大きくした「アルゴリズムトレード」と「高頻度取引 (HFT) 」のお話
「アップル・ショック」を余計に大きくした「アルゴリズムトレード」と「高頻度取引 (HFT) 」のお話
早朝に、わずか5分程度で4円程度の急落を見せました。日本は正月休みのため市場参加者が少なく、薄商いのシドニー為替市場で起きました。
主な原因として挙げられるのが「アップル・ショック」という見方です。
米国時間1月2日に、中国でのiPhone落ち込みが強く2018年10~12月期の売上予想を従来見通しの『890億ドル~930億ドル』から『840億ドル』に下方修正することを発表しました。
アップルの売上動向や設備投資動向は、その影響力から世界景気を左右する指標になり、世界景気の低迷を懸念してリスクオフの円高になったというのが一般的な見方とされています。
しかし、本来はそこまで大きな要因になるものではないのですが、その急激な動きを助長したものがあるとされています。
それが、「アルゴリズムトレード」と「高頻度取引 (HFT) 」だと言われています。
AIを利用して、大手メディアの報道や情報、重要人物のSNSなどの様々な情報を集めて瞬時に売買の材料を判断して取引を行うシステムがあります。それが、『アルゴリズムトレード』と言われるものです。
最近のヘッジファンドは、コンピュータを利用して自動的に売買を判断するプログラムを取り入れて為替取引を行なっている所が多くあります。
よくその片鱗が見られるのが、米連邦公開市場委員会 (FOMC) や米雇用統計などといった重要な経済イベントの発表直後で、相場が急変することが多くなります。この時に、AIが自動的に材料を判断しアルゴリズムが注文を執行しているそうです。
・今回の「アップル・ショック」のを簡単に説明する
1 下方修正を景気のネガティブ材料と判断したアルゴリズムがドル売りの自動注文を出す。
↓
2 年初で薄商いだったために、108円の節目前後にあった大量のストップロスオーダー (逆指し値注文) を執行させれてしまった。
↓
3 相場の流れが変わったことで高速売買を順張りで行う
↓
4 サヤ取りを繰り返すHFTがさらにドル円の変動を加速させる
が原因とされています。
フラッシュ・クラッシュ後にドル円はすぐに107円台まで戻したが、翌3日のアップル株は約10%安と急落、NYダウも660ドル (2.8%) 安とフラッシュ・クラッシュは株式市場にも影響を与えております。
フラッシュ・クラッシュとは、相場が下落や上昇問わず瞬間的に値段が暴騰or暴落する事を言います。
「フラッシュ・クラッシュ」が起きる時に②の追証は発生しやすく、また、「フラッシュ・クラッシュ」時は、需給が極端に偏りやすくロスカット値から大きく乖離した値で決済注文が行われることがあります。
セリリング・クライマックスとは、下落相場の中で最後の急落の事を言います。
バイイング・クライマックスとは、上昇相場の中で最後の急騰の事を言います。
フラッシュ・クラッシュ時の対応方法
フラッシュ・クラッシュ時は、突発的に需給が乱れることが多いです。
しかし、時間が立つと市場参加者も冷静になり落ち着きを取り戻します。
その為、落ち着きを取り戻すと暴落・暴騰前の値段に戻ることも多いのが現実です。ただし、戻るまでにどれぐらい時間がかかるかはその時の状況で異なります。
どのような状況なのかを判断するには、ネガティブ材料の出尽くし」や「需給の安定」を出来高で確認したり、「チャートの抵抗ライン」などで判断して、市場参加者がどこで落ち着きを取り戻しそうかを分析すると良いでしょう。
さらに、このフラッシュクラッシュ時は短期間で大きな値幅を得ることができるので、「セリリング・クライマックス」や「バイイング・クライマックス」などに乗じて逆張りをして利益を上げる人達もいます。
-おまけ- 日本のFX会社で追証がない所はないの?

残念ながら、答えは、ありません。
それは、日本の法律が関係しています。
日本の場合は、金融商品取引法によって「損失補填の禁止」の記載がある為、日本で登録しているFX会社は必ず「追証あり」にする必要があります。
なので、追証がないFX会社は海外のFX会社になります。日本で追証がないFX会社は違法になりますので、気を付けましょう
東郷証券のしくじり
東郷証券株式会社の代表取締役管理本部長として顧客からの苦情の処理等の業務を統括していた野水裕資、当社の顧問として当社の経理業務を担当していた上村昌也らは、平成28年7月下旬から平成31年1月下旬までの間、顧客8名に対して、取引所為替証拠金取引について生じた損失の一部を補塡するため、合計約6,970万円相当の利益を自ら又は第三者をして提供していました。
上記の行為は、金融商品取引法第39条第1項第3号・同項第2号及び第3号に該当するものと認められ、「関東財務局長(金商)第272号の登録取り消し」という重い行政処分が降りました。
このような感じで、投資家の損失補填をFX会社が行うと違法になる為、日本で登録している証券会社・FX会社は必ず追証があるのです。

ないんですね。。。
日本のFX会社の場合だと、上記で説明された②の追証は必ず負うことになる仕組みになっているのですね。

日本のFX会社には、必ず追証があります。
また、海外のFX会社だと海外の法律に基づくため「追証なし」の会社も存在します。
ヨーロッパ方面では、「追証なし」を義務化して法律を制定している国もあります。
それを、可能にしているNDD方式という仕組みがあるのですがこの説明は別記事で詳しく説明する予定です。
追証 -まとめ-
①日本のFX会社には、必ず追証がある
日本は、金融商品取引法によって必ず個人投資家が損失を補填する仕組みになっています。逆に、海外のFX会社では海外の法律に基づいて運営されていますので追証がないFX会社もあります。
②追証その1 -FX会社が定めた証拠金維持率を下回る可能性がある場合-
この追証は、マージンコールを設けているFX会社で発生します。この後の行動は、3つの行動を取ることになります。
1. 追加証拠金額の入金を行う

2. 保有ポジションの一部決済

3. マージンコールを無視する
ここで、2つのパターンの強制ロスカットを行われることになります。

③ 追証その2 -口座資金以上の損失が出てしまった場合-

ゼロカットシステムとは?
ゼロカットシステムとは、急激な市場の変化により強制ロスカットが間に合わずスリッページしてしまい、口座残高がマイナスになってしまった時に、そのマイナス分を業者が代わりに負担してくれて口座残高をゼロにリセットしてくれる。仕組みのことです。
- 資金管理の切り札ロスカットには弱点がある
- ロスカットとは最低限の資金を残すための安全機能
- こんな場合にマイナス残高が発生してしまう
- 未払いの追証・マイナス残高はこんなに発生している
- ゼロカットはロスカットの弱点をカバーするサービス
- ゼロカットはハイレバレッジでトレードする人の強い味方
- ゼロカットは海外FX業者にもメリットがある
- 国内FXにゼロカットがないのは法律で禁止されているため
- 注意!ゼロカットがあるだけで安心してはダメ
- 海外FX業者がマイナス残高をカバーできる理由とは?
- ポイントはゼロカット採用かつ信頼性の高い業者を選ぶこと
- ゼロカットはボーナスと相殺後に実行される

